PPとPEの違い
PPテープの特徴は、一般的に価格の安さが知られていますが、繊維の性質として、
水分を吸収しないので水生汚れが付着しにくく、耐カビ、耐菌性にも優れています。
PEは軟らかい樹脂、PPは硬い樹脂と言えます。
PEには低密度ポリエチレン(LDPE)(高圧法)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
高密度ポリエチレン(HDPE)(低圧法)、超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)、架橋ポリエチレンなどがあり、
それぞれ性質が異なります。PPも厳密に言えば幾つか種類があります。
共通点
(1)どとらも炭素と水素からなる高分子。(石油化学製品)
(2)熱で溶融し、成形できる。(熱可塑性/射出成形可能)
(3)耐熱性は高くない。
(4)良く燃える。(自燃性/指定可燃物)
(5)比重が水より小さい。(水に浮く)
(6)絶縁体である。(電気絶縁に使われる)
(7)誘電率が低い。(高周波材料に使われる、電子レンジで発熱しない)
(8)吸水率は低い。(0.01%以下)
(9)無色である。
(10)無味、無臭、無毒である。
(11)用途が似ているもの:容器、包装材料、フィルム、ラミネート、電線被覆、同軸ケーブル、発泡体、多孔膜
相違点
(1)融点はPPが高い。(LDPE;105~115℃、LLDPE;117~127℃、HDPE;125℃~、
PP;150-170℃)
(2)熱変形温度[℃,18.6kg/cm2]
はPPが高い。(LDPE;30-40℃、HDPE;40-50℃、PP;60-65℃)
(3)常用温度はPPが高い。(LDPE;65-75℃、HDPE;85℃~、架橋PE;90℃、
PP;110-120℃)
(電気的連続使用温度:PE;50℃、PP;65℃)
PEは水の沸騰温度(100℃)に絶えないが、PPは耐えるので電子レンジに使える。
(4)PPは硬く、PEは軟らかい。
(5)PPは完全な光沢性の無色透明フィルムができるが、PEは白濁したものしかない。
(6)PPは耐候性がPEよりかなり低い。酸素、塩素やオゾンなどにより酸化されやすく、
紫外線劣化が問題となることがある。(添加剤がより必要)
(7)特有な用途:(厳密ではありません)
PE;軟質フィルムやシート、水道管、ガス管、
PP;繊維、不織布、硬質シート、硬質部品、粘着テープ(二軸延伸フィルム;OPP)、硬質発泡体