ステンレスボルト強度区分
ステンレスボルト 強度区分
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※ステンレス六角ボルトには、刻印の無い場合もあります。
- 主なステンレスの種類
- (鋼種分類)
鋼種分類 | ||
区分 | 代表的な鋼種 | |
A1~A5 | オーステナイト系ステンレス | SUS303.SUS304.SUS XM-7.SUS316 |
C1~C4 | マルテンサイト系ステンレス | SUS403.SUS410 |
F1 | フェライト系ステンレス | SUS430 |
- ステンレスボルトの「強度区分」とは?
-
ステンレスボルトにも、「どれくらいの力に耐えられるか」を示す「強度区分(強度等級)」があります。
これは、JIS(日本産業規格)やISOなどで定められた引張強さや耐力(降伏点)に基づく分類です。 - 主なステンレスボルトの強度区分(例)
種類 | |||
記号 | 引張強さ (N/m㎡) |
特徴 | |
SUS304系 | A2-50 | 約500 | 最も一般的。耐食性◎ 強度は低め。 軽~中荷重の屋内・屋外(最も一般的) |
SUS304系 | A2-70 | 約700 | A2-50より強い。実用範囲が広い。 屋外設備・中荷重(住宅、設備機器など) |
SUS316系 | A4-70 | 約700 | 耐塩害性が高い(海の近くなど)。 海辺・薬品・医療系の屋外設備 |
SUS316系 | A4-80 | 約800 | 耐食+高強度。価格はやや高め。 高強度が必要な過酷環境(船舶、化学プラント等) |
- 補足説明
-
A2=SUS304系:耐食性に優れ、コストと性能のバランスが良い。多くの一般ボルトに使われる。
A4=SUS316系:モリブデンを含み、A2よりも塩害や薬品に強い。
強度等級が高くなるほど強くなるが、価格も上がる。
- "A2"や"A4"てなに?
-
A2:SUS304系。最もよく使われるステンレス。
A4:SUS316系。塩水・薬品に強く、屋外や海沿いでよく使われる。
- 「-50」「-70」「-80」の数字は?
-
これは引張強さ(N/mm²)の下2桁を表しています。
● 50 → 500N/mm²
● 70 → 700N/mm²
● 80 → 800N/mm² - 数字が大きいほど強度が高くなります
- 使用例
使用場所 | |
推奨等級 | |
屋内で軽負荷 | A2-50(安価で不十分) |
屋外で錆に注意 | A2-70 or A4-70 |
海辺・科学プラント | A4-70 or A4-80 |
高強度が必要 | A4-80(ただしコスト高) |
- 注意点
- ステンレスは炭素鋼より粘り強い(延性が高い)が、極端な高強度は期待できません。
高強度が必要な場面では、ステンレスよりも「高力ボルト」などが適することも。 - A2とは何か?
- A2とは、SUS304系のオーステナイト系ステンレス鋼を使ったボルトの分類です。
- 項目内容
- 主な材質:SUS304(JIS)、またはISO規格でA2成分
成分特徴:クロム約18%、ニッケル約8%(いわゆる18-8ステンレス)
結晶構造:オーステナイト系(磁性なし、常温で硬化しない)
耐食性:非常に高い(錆びにくい)
溶接性:良好
加工性:良好(ただし強度はやや低め)
- A2-50 A2-70の違い
項目 | ||||
引張強さ | 用途 | 加工方法 | 特徴 | |
A2-50 | 500N/m㎡ | 軽~中程度の締結 | 焼きなまし(冷間圧延なし) | 加工しやすく、柔らかい |
A2-70 | 700N/m㎡ | 中程度以上の締結 | 冷間加工(締め加工などで硬化) | 加工硬化により高強度 |
※両方とも耐食性は同じですが、強度(引張強さ)が異なります。 |
- A2-50 A2-70
A2のメリットとデメリット
◎ メリット
- 錆びにくい(屋外・水回りでも安心)
- 比較的安価(A4より安い)
- 溶接や切削などの加工がしやすい
- 見た目がきれい(光沢あり)
× デメリット
- 強度は炭素鋼に比べてやや低い
- 海辺や薬品にはA4(SUS316系)が必要なことも
- ネジがかじりやすい(※対策として「モリブデングリス」などを使用)
- どんな場面でA2ボルトが使われる?
使用場所 | 理由 |
建築・内装の金物類 | 錆びにくく見た目も良い |
食品機械・厨房設備 | ステンレスは衛生的で水に強い |
屋外看板・ガードレールなど | 雨や湿気に耐える |
DIYや家庭用金具 | 手軽に使えるステンレス素材 |
- A2ステンレスの種類(代表的な材質)
名称 | ||
対応JIS材質 | 特徴 | |
A2-50 | SUS304 | 標準的な304ステンレス。強度は控えめ。成形しやすい。 |
A2-70 | SUS304 (冷間加工) |
A2-50を冷間圧延などで加工して強度アップ。 |
A2-80 (※稀) |
SUS304系+特殊加工 | 強度800MPa以上。高強度だがあまり流通していない。 |
A2-200 (ISO規格外) |
SUS302HQなど | ボルトよりも小ねじやネジ付き部品に使われる。 |
A2 (無等級) |
SUS304 (焼きなまし) |
強度区分なし。強度が不要な装飾・補助部品に。 |
- A2で使われる具体的な鋼種(JISベース)
材質 | 特徴 |
SUS304 | 最も標準的な18-8ステンレス。耐食性と加工性のバランスが良い。 |
SUS304L | 低炭素タイプ。溶接部の耐食性が高い。溶接構造物向け。 |
SUS302HQ | 冷間加工性が良く、ネジやリベット、ボルトに多用される。 |
SUS305 | 成形性が高く、より深絞り加工に適する(ただしあまりボルトでは使われない)。 |
※A2のボルトやナットは主にSUS302HQまたはSUS304が用いられています。 |
- A2刻印の見方(ねじ製品の場合)
-
刻印例 | 意味 |
A2-70 | SUS304系の冷間加工品で引張強さ700MPa級 |
A2 | 等級なしの装飾用・低強度品の可能性あり(要注意) |
A2-50 | SUS304系の焼きなまし状態で引張強さ500MPa級 |
※ステンレス六角ボルトには、刻印の無い場合もあります。 |
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