キャスター車輪材質
ハンマーキャスター
車輪の用途及び特性.特徴について
キャスター車輪材質
車輪やサイズを決める | |
一般に車輪径が大きなものは それだけ転がり抵抗が少なく移動がスムースで 走行面の凹凸にも耐えます。何の制約もなければ 大きな車径のものを選ぶ方が使いやすいでしょう。ただし 大抵は筐体の全体設計によって 取付高さや車輪径は制約を受けています。 コンパクト設計と称されるタイプのものは 特に機械関係の下に用いられます。相当の荷重に耐えられるものでありながら 汎用タイプに比べて取付高さが低くなっています。 車輪は接地面であるタイヤ部と軸周りのホイル部に分けてとらえることができます。単一の素材で一体成型されたものと 各々に異なる素材を用いたものがあります。一般的に接地面である タイヤ部には弾性のある材料が ホイル部には剛性の強い材料が適しています。 |
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弾性のある素材 | |
素材 | 特徴 |
ゴム | 圧縮永久歪みが小さく、反撥弾性があります。凹凸のある路面でも滑らかな使用感が得られ、車輪材・タイヤ材として最も一般的に使用されています。 しかし油類・薬品類に弱く、長期間のうちに硬化・劣化していきます。摩耗粉が擦れ付いて床面を汚す場合があり、ゴム材に練りこまれた薬品と床材が化学反応を起して変色する可能性があります。 油類・薬品類に比較的強い特別な配合のゴム材もあり、用途により使い分けられます。 |
ウレタン | 耐摩耗性・耐油性に優れ、床面汚染の心配がないなどゴム車の幾つかの欠点を補いながらも多少の弾性を有します。また引き裂き強度が強く、接地面が欠けにくいのも利点です。 主にタイヤ部の部材として用い、ナイロン材のホイル芯に射出成型にて接合していますが、他材との接着させるのが難しい材料とされています。 |
ウレタン | 熱可塑性と同様に耐摩耗性・耐油性に優れ、床面汚染の心配がないなどゴム車の幾つかの欠点を補いながらも弾性を有します。 主にタイヤ部として用い、鋼板・鋳物をホイル芯として注型により成型するためより柔らかい硬度のものが得られます。 悪環境でのハードな使用にも耐えられるため、重量用車輪として用いられます。 |
エラストマー | ゴム同様に圧縮永久歪みが小さく、高い反撥弾性を持ちながらも耐熱老化性・耐候性・耐油性・耐薬品性など主だったゴムの欠点を補っており、汚染の心配もありません。 オレフィン系エラストマーと呼ばれ、キャスターの車輪として用いられるようになったのは比較的新しい素材です。 ナイロンとの接着性も良いので、ナイロン材のホイル芯に射出成型にて接着します。 |
剛性のある素材 | |
ナイロン | 油類・薬品類に強く、機械的強度に優れ床面を汚す心配もありませんが、弾性がないため路面の凹凸による振動音が発生します。 ただし硬いという点は歪まないという特性となり、重たいものも軽く運べるという利点にも繋がります。 車輪材・ホイル芯材として用いられます。多少の音なら気にならない場合、床が平滑な場合にはナイロン車が最適です。 |
MCナイロン | ナイロン同様に油類・薬品類に強く、注型ナイロンのため機械的強度は更に優れています。 耐熱性や耐磨耗性にも優れているため、金属に代わる機能性材料として幅広いニーズに対応できます。 使用状況としてはナイロンと類似していますが、壊れにくくて丈夫で長持ちという評価を得ています。 |
イモノ | 機械的強度に優れ、古くからゴム車と共に用いられました。 しかし錆に弱く自重が重くて扱いにくいため、近年は強度に優れたナイロン車が代用されます。 硬度が高いためナイロンと同様に路面の凹凸により走行音が生じますが、 熱に強い・衝撃に強いなどナイロンでは代替できない特性があり、高熱の炉内での使用など特殊な分野で利用されています。 |
フェノール | 一般にベークライトと呼ばれる材質で機械的強度に優れ、古くからゴム車・イモノ車と共に用いられました。 しかし近年はイモノと同様にナイロン車が代用されます。 硬度が高いため路面の凹凸により走行音が生じます。しかしイモノにはやや劣りますが熱に強い特性があり、イモノに比して遥かに軽く錆の心配もありません。 やや高熱の炉内での使用など特殊な分野で利用されています。 |
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